建築コラム

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VAとVEの違いとは?建設業におけるVE提案の効果についても解説

社会生活を送る中で、まだ一度も聞いたことがない言葉や知らないことはたくさんありますが、「VA」や「VE」と言われて、それが何なのかを詳しく説明できる人は少ないと思います。
このコラムでは、建設業界や製造業界などで良く使われる「VA」と「VE」の意味や、それぞれの違いについて詳しく解説します。
建設業におけるVE提案の効果などについても紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

 

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VAとVEの違いとは?建設業におけるVE提案の効果についても解説

VAとVEの違い

「VA」と「VE」の違いは、それぞれの意味を理解することで容易に区別することができます。
以下に、「VA」と「VE」が何なのかを分かりやすく記載します。

VAとは

VAとは英語の「Value Analysis」を略した言葉で、直訳すると「価値分析」という意味です。
分かりやすく説明すると、既存の製品を分析して、コストを下げる提案を行うことで、「VA提案」とも呼ばれています。

具体的には、すでにこの世の存在している製品の品質を落とすことなく、生産に掛かるコストを見直し、よりお金を掛けないで商品を製造することがVAの目的です。
生産コストが抑えられれば、もちろん製品の品質や機能を向上させても構いませんし、それがVA提案をするもう1つの目的でもあります。

「そんなに都合よく、今までよりも安く高品質で高性能な製品に改良できるの?」と、疑問に思う方も少なくないと思います。
しかし、さまざまな業界でVAは実現されているのです。
例えば、「製品に使用されている部品をより薄いものにすることで、軽量化も図れて材料費を抑えられることになり、トータルコストを落とすことができる」といった具合です。

VEとは

VEとは英語の「Value Engineering」を略した言葉で、直訳すると「価値工学」という意味です。
分かりやすく説明すると、企画段階から工法や使用する材料を考え、製造コストを最低限に抑えて、必要な機能を持つ製品を造り上げることです。
これは「VW提案」とも呼ばれています。

VE提案は、製品の受注者が価値を高めるプランづくりを組織的に追及します。
具体的には、企画・開発段階で、求められる製品の品質や機能を落とすことなく、なるべく低コストで製造できるように、図面や仕様書などを見直したり、変更したりして目的を達成させます。

つまり、VAもVEも製品の品質や性能を維持、または向上させて製造コストを下げる点では一緒です。
しかし、VAはそれが既存製品であるのに対して、VEはまだ製品ができていない企画・開発段階であることに違いがあるのです。

 

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建設業におけるVE提案の2つの効果

以下に、建築業界におけるVE提案を行う主な効果を2つ記載します。

1.顧客の満足度を高められる

VE提案では、クライアントが求める自社の技術や品質を維持、または向上させながら、低コストで製品を届けることができます。
そのことから、顧客の満足度をより高めることができます。
建設業界ではライバルも多く、採用する建材などの製品も多岐にわたり、技法もどんどん進化していますが、VE提案をすることにより、今までよりも高性能なインフラ整備などを低価格で実現できることになります。

2.技術に対する評価を高められる

どんどん製品や技法が進化していく中で、これまでと同じ技術を提案をし続けていても、自社製品に対する評価を高めることはできません。
しかし、積極的にVE提案を行えば、新たな製品を生み出すことを余儀なくされることから、自社の技術力を向上させることにつながり、全体的な技術の評価を高められることにつながります。

VE提案のメリット

顧客側がVE提案を導入すれば、品質を維持、または向上させてコストを削減できるという大きなメリットを得ることができます。
品質を向上できなくても、質とコストの2つの基準を確立できれば、生産などの業務を効率化させられる利点もあります。

効率良く作業を行うことができる環境を整備しておけば、未来に起こる可能性があるリスクを回避しやすくなります。
万一問題が起きたとしても、VE提案を導入することで、トラブルを解決しやすくする可能性を高められます。

VE提案導入の注意点

VE提案を積極的に導入することにより、さまざまなメリットを得ることができます。
しかし、初期の段階で導入しないと効果が薄くなる、もしくは得られないので、その点には十分な注意が必要です。
また、作業効率を高めるためには、現場で実際に業務を行っている人たちの声を取り入れることがポイントになります。

現場の声を聞かないで、経営陣だけで判断しても、作業効率をアップさせることは難しいでしょう。
VE提案をする側も、現場の声を聞くことで正しい判断ができます。
間違った情報を鵜呑みにして、何度もやり直しをさせられることもなくなり、いろいろな面で余計な手間を省くことができます。

 

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