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eps断熱材の特徴とは?メリットや使用例を解説

断熱材は、その名前の通り熱を断ち切れる性質を持った素材です。
EPS断熱材は、そのうちの一つです。
このEPS断熱材について、詳しく解説します。

eps断熱材の特徴とは?メリットや使用例を解説

EPS断熱材とは

EPSというのは「Expanded Poly-Styrene」の頭文字です。
ビーズ法ポリスチレンフォームという意味があります。
一般的には、発泡スチロールとして知られている素材です。
1955年にドイツで生まれ、本格的に生産が開始されました。

断熱性能が高い

数ある断熱材の中でも、EPS断熱材は断熱性能が高いという特徴を持っています。
断熱性能を表す値に、熱伝導率というものがあります。
住宅向けの断熱材として普及率が高い「グラスウール」の場合、熱伝導率は0.033~0.050程度です。

しかし、EPS断熱材の場合は0.024~0.043程度と熱伝導率は低くなります。
熱伝導率の値が低い方が、それだけ熱を伝えない、つまり断熱性能が高いことになります。

長期安定性がある

断熱性能がいくら高くても、長い期間その効果が得られなければ困りますよね。
EPS断熱材は、地球の中でも過酷な環境の一つといえる南極でも使用されています。
約40年に渡り使用されていますが、ほとんど劣化せず使用されています。

つまり長期安定性が高い素材といえるでしょう。
40年といえば、現在の住宅の耐用年数をはるかに超える長さです。
カビや腐食といった心配もなく、安心して暮らせる家づくりのための素材といえるでしょう。

加工しやすく扱いやすい

EPSは、柔らかで軽い素材です。
また、カッターで簡単に切断できるなど加工しやすいメリットを持っています。
建設現場で簡単に切断可能なので、現場合わせでの加工が可能です。

もちろん、事前に工場でカッティングして持ち込むことも可能です。
衝撃にも強く、少しくらいの衝撃では壊れません。
軽く衝撃にも強いため、持ち運びしやすく、作業者もストレスが少ない状態で作業可能です。

水に強い

EPSは、レジャーシーンでも活躍している素材です。
アウトドアシーンではEPS素材のBOXに飲み物や氷を入れて持ち運ぶ方も多いでしょう。
優れた断熱性により冷えた状態を長く保てるだけではなく、氷が解けても水漏れしない便利なBOXです。

断熱材としてのEPSもまた、水に強い特徴があります。
水分を含みにくいため、カビや腐食の心配がほとんどないのです。
壁の中に施工する断熱材として、湿気の問題が少ないのは大きなメリットといえるでしょう。

燃えにくい素材

食品トレーに使われる発泡スチロールは、熱に弱い特徴があります。
誤って電子レンジで加熱して溶けてしまったといった経験を持つ方もいるでしょう。
確かにEPS断熱材は、熱に弱い特徴を持っています。

概ね80度を超えると、収縮や膨張といった変形が起こる心配があります。
ただ、日本の住宅では壁の中が80度を超えることは考えにくいですね。
心配があるとすれば火災時です。

EPSは不燃素材ではありませんが、燃えにくいよう難燃剤が添加され、製造されます。
このため、燃えにくい素材になっています。
火災が発生した場合でも、塩化水素やシアン化水素などの急毒性がある有毒ガスは発生しません。

使用例

すぐれた断熱素材であるEPS断熱材は、どのような所で使われているのか、その使用例を紹介します。

南極昭和基地無電棟

南極観測のために建てられた南極昭和基地無電棟には、EPS断熱材が使われました。
木製パネル構造のプレハブ建築だったこの建物の中空部に、EPS断熱材が挟まれていたそうです。

1957年に設計制作された建物で、1997年に戻ってきた際に、その断熱性能について調査しています。
その結果、熱伝導率の変化もセルの状態もほぼ変化しなかったそうです。
長期安定性が立証された事例といえるでしょう。

蓄熱槽用型枠兼用断熱材

夜間電力で熱エネルギーを貯める蓄熱槽にも、EPS断熱材が使われている例があります。
防水性があり、熱伝導率が低いEPS断熱材を効果的に活用している例といえるでしょう。

せき板として従来はベニア合板を使用していましたが、EPS断熱材を使用することで工期の短縮も可能です。
軽く、持ち運びしやすいため作業効率も高まります。

屋上緑化用の基板ボード

軽量であり、保水性や排水性を併せ持つため、屋上緑化用の基板ボードとしても活用されています。
屋上なので、重たい素材を使うことは避けたいですよね。

長く使用でき、保温性もあることも屋上緑化用の基盤ボードに向いている素材といわれています。
防水性があるため、水漏れの心配もなさそうですね。

まとめ

断熱性能が高く、加工しやすいEPS断熱材は、様々なシーンで使われています。
また、断熱性が高い住宅が多いヨーロッパでは、30%以上のシェアを誇る断熱材にもなっています。

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